万引き捕まえた
うちの職場(ゲーセン)は、カウンターの奥に景品を保管している倉庫があるわけで、俺が1階にいる間は割りと開けっ放しにしています。でないと倉庫がすぐ暑くなっちゃうしさ
それでカウンターから少し離れて作業していると、カウンターを覗いている高校生が。お客さんかなと思い戻って「どうしました?」と聞いてみても、「いえ何でもないです」と去っていきました。思うにこの時もっと警戒しておけば良かったんだよね
数十分後、ポップンでサービスチケットを使う常連の子がきたので、サービスを押しにいって、少し雑談をしていました
俺はカウンターから離れて雑談をする時、度々カウンターのほうに振り向く癖をつけてます。お客さんが来てもそこまで待たせないようにです。今回も例外なく何度かカウンターを振り返っていると、
さっきの高校生が……こっちを覗いてて……手には何かを持っていて……反射的にそっちへ向かうと……
逃げた
考えるよりもまず先に走った
高校生が店の外に出て、俺もそれを追いかける
「まてええっ!! どろぼうっ!!」
第三者にアピールして、あわよくば捕まえてもらうために叫んだ。ここ数年マジギレをした覚えのない俺から発せられた声は、自分でもこんな声が出るのかと思うほど凄みのある低さだった。しかしこの時2時過ぎ、残念ながら人はまばらで、高校生の進む先には人はいなかった
全然運動していない俺のスピード=大き目のショルダーバッグを背負った現役高校生のスピード
いやむしろちょっとずつ離されているような、とにかく追いつけない自分にせつなさがこみ上げながらも全速力で追いかける。走りこみとかしておけば良かったと今更ながら遅い考え
高校生は門を曲がり、住宅街の奥へ、さらに曲がると、高校生はいつの間にか消えていた
撒かれたと思う前に撒かれる距離ではないことに気付き、あたりを見回すと、いた。隠れてた
元の道を逆走して再び追いかけっこの始まり。しかしこちらも体力の限界。いよいよあきらめようと思ったその時、高校生が立ち止まって、そのままこちらに土下座しました
「すみません! 許してください!」
あきらめようと思った瞬間のことだったので、怒りよりも先に助かったという思いが出てきました
嘘か本当かわからないけれど、ともだちから盗ってこいと言われたみたいで、俺がカウンターから離れた隙をついて行動に移したとのこと
そして、この時初めて何を盗まれたのか分かりました。何だそれかよ……わかった瞬間、全身の力がさらに抜けました
結局、捕まえたことによって被害がなかったことと、ちゃん自分から謝ったこと、外見から見てチャラけてないから再犯はないだろうと思い、なおかつ面倒くさいという一番の理由でその子を見逃すことにしました。てかこれで通報してこの子の人生狂わせるのも、なんか気分が悪いし
ネ「~というわけで、許してやるから、もういきな」
高「あっ、でも……」
ネ「?」
高「自転車が……こっち(ゲーセン)に……」
絶句した。盗んだ店に自転車を置いてくるなんて……
こ れ が ゆ と り 教 育 の 弊 害 か ! !
というわけで、二人並んで仲良く(?)ゲーセンへ
高「ところで、これって何なんですか?」
ネ「え? これが何だか知らないで盗ったの?」
高「はい……」
高校生が盗んだのは倉庫の入り口から近い位置に整理して置いてあったCD-ROMのケースにプーさんの紙で包んであるものでした
ネ「DVDだよ……エロDVD」
しかも、アソートでとった仕入れ値数百円のエロDVD
走って走って走りぬいて、盗んだものが数百円のDVDなら、そりゃ通報する気も失せますよ。犯罪は犯罪だけどね、でも数百円のものを盗んで彼の人生狂わす勇気は俺にはありません
てかよくよく考えれば高額景品は基本的に鍵がないと取れない場所にあるんだから、逃げられても全然被害はなかったんだけどね
無事解決した後、誰かが通報してくれたようで店にお巡りさんがやってきました。警察に通報する気はないと高校生にも言っておいたので、「こちらで無事に解決しました。ご迷惑をかけました」と何があったのかを伝えずにひきとってもらいましたとさ
番外編:今思えばこう言っておけば良かった
高「友達に盗ってこいといわれて……」
ネ「お前は友達に死ねって言われたら死ぬのか?」
高「い……いえ……」
ネ「友達に犯罪を強要するやつなんざ友達じゃねえよ。そんなやつとは縁きっちまいな!」
高「おにいさんにほれました」
ネ「おれにほれるとやけどするぜ」
うわああ俺かっこいいいいいい
……いざとなると、咄嗟に格好良いセリフなんざ出ないもんだね
それでカウンターから少し離れて作業していると、カウンターを覗いている高校生が。お客さんかなと思い戻って「どうしました?」と聞いてみても、「いえ何でもないです」と去っていきました。思うにこの時もっと警戒しておけば良かったんだよね
数十分後、ポップンでサービスチケットを使う常連の子がきたので、サービスを押しにいって、少し雑談をしていました
俺はカウンターから離れて雑談をする時、度々カウンターのほうに振り向く癖をつけてます。お客さんが来てもそこまで待たせないようにです。今回も例外なく何度かカウンターを振り返っていると、
さっきの高校生が……こっちを覗いてて……手には何かを持っていて……反射的にそっちへ向かうと……
逃げた
考えるよりもまず先に走った
高校生が店の外に出て、俺もそれを追いかける
「まてええっ!! どろぼうっ!!」
第三者にアピールして、あわよくば捕まえてもらうために叫んだ。ここ数年マジギレをした覚えのない俺から発せられた声は、自分でもこんな声が出るのかと思うほど凄みのある低さだった。しかしこの時2時過ぎ、残念ながら人はまばらで、高校生の進む先には人はいなかった
全然運動していない俺のスピード=大き目のショルダーバッグを背負った現役高校生のスピード
いやむしろちょっとずつ離されているような、とにかく追いつけない自分にせつなさがこみ上げながらも全速力で追いかける。走りこみとかしておけば良かったと今更ながら遅い考え
高校生は門を曲がり、住宅街の奥へ、さらに曲がると、高校生はいつの間にか消えていた
撒かれたと思う前に撒かれる距離ではないことに気付き、あたりを見回すと、いた。隠れてた
元の道を逆走して再び追いかけっこの始まり。しかしこちらも体力の限界。いよいよあきらめようと思ったその時、高校生が立ち止まって、そのままこちらに土下座しました
「すみません! 許してください!」
あきらめようと思った瞬間のことだったので、怒りよりも先に助かったという思いが出てきました
嘘か本当かわからないけれど、ともだちから盗ってこいと言われたみたいで、俺がカウンターから離れた隙をついて行動に移したとのこと
そして、この時初めて何を盗まれたのか分かりました。何だそれかよ……わかった瞬間、全身の力がさらに抜けました
結局、捕まえたことによって被害がなかったことと、ちゃん自分から謝ったこと、外見から見てチャラけてないから再犯はないだろうと思い、なおかつ面倒くさいという一番の理由でその子を見逃すことにしました。てかこれで通報してこの子の人生狂わせるのも、なんか気分が悪いし
ネ「~というわけで、許してやるから、もういきな」
高「あっ、でも……」
ネ「?」
高「自転車が……こっち(ゲーセン)に……」
絶句した。盗んだ店に自転車を置いてくるなんて……
こ れ が ゆ と り 教 育 の 弊 害 か ! !
というわけで、二人並んで仲良く(?)ゲーセンへ
高「ところで、これって何なんですか?」
ネ「え? これが何だか知らないで盗ったの?」
高「はい……」
高校生が盗んだのは倉庫の入り口から近い位置に整理して置いてあったCD-ROMのケースにプーさんの紙で包んであるものでした
ネ「DVDだよ……エロDVD」
しかも、アソートでとった仕入れ値数百円のエロDVD
走って走って走りぬいて、盗んだものが数百円のDVDなら、そりゃ通報する気も失せますよ。犯罪は犯罪だけどね、でも数百円のものを盗んで彼の人生狂わす勇気は俺にはありません
てかよくよく考えれば高額景品は基本的に鍵がないと取れない場所にあるんだから、逃げられても全然被害はなかったんだけどね
無事解決した後、誰かが通報してくれたようで店にお巡りさんがやってきました。警察に通報する気はないと高校生にも言っておいたので、「こちらで無事に解決しました。ご迷惑をかけました」と何があったのかを伝えずにひきとってもらいましたとさ
番外編:今思えばこう言っておけば良かった
高「友達に盗ってこいといわれて……」
ネ「お前は友達に死ねって言われたら死ぬのか?」
高「い……いえ……」
ネ「友達に犯罪を強要するやつなんざ友達じゃねえよ。そんなやつとは縁きっちまいな!」
高「おにいさんにほれました」
ネ「おれにほれるとやけどするぜ」
うわああ俺かっこいいいいいい
……いざとなると、咄嗟に格好良いセリフなんざ出ないもんだね
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